重要任務 スズメバチの巣退治
貸家の入居者より久々の着信があった。
スズメバチがベランダ下に巣を作ったので、退治して欲しいと言う。
これは重要な任務を授けられてしまった。
入居者様は夜中まで不在とのことで、家の中に入らなくても退治できるように、脚立を車に積んで置き、翌日の会社帰りに現場の貸家に直行する。
実は、スズメバチの巣退治は初体験では無い。以前別の貸家で殺虫スプレーを用いて自分で退治した経験があるのだ。
だから、今回も殺虫スプレーさえあれば楽勝だと思っていたが、、、甘かった。
以前の倍以上も巣が大きい。ちょっとビビってしまった。
(巣の写真を撮ったのに間違ってスマホから削除してしまった、、、残念)
しかも、屋根の上で攻撃するしかないから逃げ場がない。スズメバチが反撃してきたら対処できるだろうか?
しかし、ここまで来たらやるしかない。殺虫スプレーの威力を信じてイザ出陣だ。
真夏で半袖Yシャツだったので、薄手にウィンドブレーカーをはおり、帽子をかぶって、脚立をまっすぐにして、屋根の上へ登る。
巣の周りに数匹がブンブン飛び回っている。そこを目掛けて殺虫スプレーを噴射!
直ぐにスプレーを受けて何匹もボタボタと落死するが、それ以上に自分に向かって飛んできやがる。
死ぬ物狂いで反撃してくるが、すぐさま殺虫スプレーを無我夢中で浴びせかけると、空彼方へと飛んでいった。
しかし、ちょっとすると巣に戻ってまたもや反撃してくるではないか。
またすかさず、殺虫スプレーを浴びせかけ、巣自体を箒の柄で叩き落とす。
下の道路に巣が壊れて落下していく。これで、巣が完全に壊滅してスズメバチ一家は全滅となった。
巣が跡形もなく消えてしまえば、逃げていったスズメバチももう戻ってこないだろう。
あとは戦後処理だ。道路下に壊れた巣が転がり、大量のスズメバチの幼虫がうごめいていた。気持ち悪い。
初スズメバチの巣退治の時は見られなかった光景なので、初めて見る。
初めての退治の時は、まだ卵か産卵前だったのだろう。
ちょっと、ビビり苦戦したが、殺虫スプレーさえあれば俺は必ず勝てるとわかった。
もう怖くない。
でも、巣が大きくなる前に連絡して欲しい。
入居者様も今まで気づかなったそうだ。
たまに、スズメバチが飛んでいても、まさか自分の家に巣を作っているとは、思わないものなのだろう。
ベランダ下で巣が外から見えずらかったし、隣の家の方が教えてくれたそうだ。
なにはともあれ無事に退治できて良かった。
しかし、スズメバチさん、民家に巣を作ってくれるなよ。
巣を壊滅させるのもはかわいそうだが、人間はそうするしかないのだから。